今年も様々な音楽を聴いた。これは、その最後を飾るに相応しい、激烈な演奏なのだ…

デジタルカメラ

昨年までも、ずっとそうだったのだけれども、今年も実に様々な音楽を聴いた。まあ、毎年のことだ、と言えばそうなのである。

例えば、このブログでも書いた、ヴァレンティーナ・リシッツァ。このピアニストをラジオで知り、CDを買ったのは、昨年のことだ。(ブログに書いたのは、今年の5~6月だったけれども)
こんなにも、流麗で華麗に、颯爽と弾くラフマニノフのピアノ協奏曲を、僕は知らなかった。少なくとも女性ピアニストの中では、きっと当代随一のラフマニノフ弾きだろう。今後も、益々の活躍が期待される演奏家のひとりだ。

そんなわけで、ヴァレンティーナ・リシッツァのときのように、僕はFMラジオから音楽の情報を得ることがよくある。まあ、TVなんかは殆ど全く見ないので、そのようになってしまうのである。
この年も押し迫ってきたころ、またまた、FMラジオで物凄い演奏の曲を聴いてしまった。チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」だ。クラシックファンには、余りにもお馴染みの曲である。

僕も、高校生のときに同級生から、ドイツ・グラモフォン盤のCDを借りて聴いて以来、この曲を愛聴している。その当時に借りたのは、バーンスタイン指揮のニューヨーク・フィルだった。
その後、順当に、同じくドイツ・グラモフォンのカラヤン指揮ウィーン・フィルを聴いて、バーンスタインの演奏と比べたりなんかしたものだ。どちらも、歴史的な名演奏である。

やや変わったところでは、女性指揮者の西本智実さんが振ったDVDも所有している。これは、僕が以前、ある人から「指揮者の西本さんという女の人に似ているね」等と言われたものだからw、どれどれどんな人?と思って買ってみたのだ(苦笑。

そんな感じで(?)、チャイコフスキーの「悲愴」は、大好きな音楽のひとつである。大学生の頃には「僕が死んだら、この曲を葬式で流して欲しい」とまで思っていた(…これまた苦笑。

さて、先日、早朝の仕事を終えて、あるFMラジオ番組の中のクラシック音楽のコーナーを聴いていたときである。このコーナーは、毎日一曲ずつ、5分くらいの短い時間で掘り出し物のように曲を紹介してくれる。
その日に紹介されたのが、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」だった。嗚呼もちろん知っているよ、と僕はそのとき思ったのだけれども、その後に続いた第1楽章の演奏が、驚天動地、全く聴いたことのないものだったのだ。

いや、よく聴けば、確かに「悲愴」だ。しかし、これまで聴いたことのあるどの「悲愴」よりも、激しくダイナミックだった。とても同じ楽譜から鳴っているとは思えないくらいに、別世界。
僕は、思わず笑ってしまっていた。こりゃ凄いー、と独り言を言いながら。全く別の例えで言うならば、初めてグレン・グールドのバッハを聴いた人も、そう思っただろう…と言うような感慨だった。全く新しい世界観に突入したときのそれである。

このCD、YouTubeに試聴動画がある。でも、美味しいところが今ひとつ、この動画の中には入っていないような気がする。本当は、もっと凄いところがある演奏なんですよ…。

下のAmazonの売り場でも試聴できるけれども、こちらは一曲がとても短い…。嗚呼、こんなことならば、あのFM放送を録音しておいて、ここに載せちゃえばよかった(…マズイかなw)。でも、そのくらいに衝撃的だったのだ。

あと、クラシック系の音楽誌『レコード芸術』(略して、レコ芸)では、今年の交響曲部門大賞に選ばれているのが、その表紙からも見て取れる。うーん、やはり。そりゃそうだろう…。

…というわけで、僕の今年最後の一曲となった、テオドール・クルレンツィス指揮、ムジカエテルナ演奏のチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」でした。今年は、坂本龍一の新作にして最高傑作の『async』も聴けたし、音楽的には本当に良い年だったなあ…。しみじみ。


さて、残った紙幅で、昨夜の月の写真を。これまた、絵に描いたような半月だったのである。そこで、ただ撮るだけでは有り触れているので、色を付けてみた。文字通り、色を付けたのである。

ニコン P900に搭載の「月モード」には、撮影する前に幾つかの中から色を選べる、という機能がある。予め選んだ色に、写真の中の月が染まってくれるのだ。
今までは、こんなオモチャみたいな機能なんて…と思って使っていなかったのだけれども、せっかくの年末だし(?)大盤振る舞いで、試してみた。

まずは、白を選んだ。まあ、これは普通の月だw

ちなみに、望遠は光学で最大の2000mm相当である。一枚一枚、手持ちで撮った。

次は、緑色を指定。いかんせん手持ち撮影なので、撮るたびにフレームの中での月の位置が微妙に変わりますw そこは、どうかご寛恕の程を…。

子供の頃によく見ていたSFアニメなどでは、色々な惑星上から見える、様々な色の衛星が描かれていたものだった。上の緑の月には、そんな雰囲気がある。何処か別の宇宙の光景のような…。

次は、赤色。これは、地球上でも、まあ有り得る色である。月が昇ったり沈んだりするときには、大気の影響で赤っぽくなったり黄色っぽくなったりするからだ。但し、やや潰れたような形になっているものなのだけれども。(例えば、こちらの投稿など)

最後に、青色。これは懐かしいw 何故かと言うと、中学生の頃、友達と一緒に天体写真の撮影をしていた当時のことを思い出すのである。学校の校庭で待ち合わせて、30分とか1時間の日周運動を撮るのだ。
その間、暇になるので、学校の隣にあった廃車置場に行って、捨ててあった発煙筒を拾い、河原で炊いて遊んでいた。その発煙筒の光をずっと見た後に月を眺めると、決まって青く見えたものだった。それが、こんな感じの色である。

そのとき、友人と「♫月がとっても青いから~」なんて歌ったものだった。呑気なものであるw でも、そんな風にして撮った写真が、市の自由研究コンテストみたいなものに出され、あとで賞状を貰うことになるのだから、分からないものだ(苦笑。

さて、今年も、残り僅か。まだまだ忙しい日々は続くけれども、今週一杯は、がむばっていこうと思う…。

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