僕は、こんな風にして、お風呂でいつも音楽を聴いているのだ…

電気・電子

以前から度々、僕はお風呂に入りながら音楽を聴く、ということを書いてきた。例えば、坂本龍一キョージュの最新作『async』は、お湯に浸かりながら聴いているときに、突如として「わかった!」のだ。それについても、昨年書いたことがあった。

車を運転しているときや、お風呂に入っているときなど、密閉された空間にひとりでいる時間というのは、僕の絶好のリスニングタイムだ。
僕にとって、音楽を聴くというのは、その内容を覚えるためでもある。一旦覚えて仕舞えば、自転車に乗っているときや、早朝の仕事をしているときなど、本来は音楽を聴くことの出来ない間も、頭の中で反芻するようにして、それを楽しむことが出来る。

だから、僕はヘッドホンステレオや携帯音楽プレーヤーの類は(もう長いことずっと)使っていない。そういったものは、既に脳内に機能されたからだ。
加えて、イヤホンを左右の耳に突っ込んで音楽を聴く、ということに対して非常な不自由を感じる。僕にとって音楽とは、人間の聴覚一般と同様、全周囲から聴こえてくるもの、というのが基本形であると考えているからである。

それでも、周りの環境に応じて、もしくは音楽的な作業の間などには、ヘッドホンを使用することがある。それは、僕自身の欲求に従って使用するというよりは、状況が生む必要性に応じている結果なのだ。
僕は音楽を聴き、楽しむ。一旦聴いたものは、またあとで一音一音思い出して、再び楽しむ。これを繰り返す。こうして、いつでも幾らでも(たとえ夢の中でも)、音楽に浸ることが出来る、というわけなのだ。

ここ数年は、ICミニアンプとCDプレーヤー、そしてそこから浴室の中にスピーカーを引き込んだシステムを、入浴時に利用している。勿論、全部自分でセッティングした。
ICミニアンプは、エレキットというシリーズ名の組立キットだ。EL-558という。かれこれ20年以上前に組み立てたのだと思う。僕は、こうして時折、電子工作をしたくなって、何かを作ることがある。先達てVUメーターを組み立てたのは、もうご存知の通り…。


(出典:株式会社イーケイジャパン「エレキット ステレオアンプ [ EL-558 ]」)

CDプレーヤーは、これも25年くらい前に買った、AIWAのCD-ROMドライブである。当時、僕はMacintoshのカラークラシック2というパソコンを使っていた。暫くすると、CD-ROMの時代になり、外付けのドライブが必要となった。
そこで、ドライブの機種を選ぶにあたって、あとからCDプレーヤーとしても再利用できるように、と思って、これを選んだのだった。きっとCD-ROMドライブとしては数年間しか使わないだろうと、そのとき考えたからである。

そのふたつを、脱衣所の洗面台と洗濯機との隙間に設置したワイヤーラックに置いている。丁度良い寸法に収まっているw

浴室の中に設置しているスピーカーは、YAMAHAのサラウンドシステムに付属していた、一辺が8cmくらいの小さなフルレンジスピーカーを流用している。
サラウンドシステムの方には、BOSEなど別のスピーカーをセッティングしてあるので、目下このスピーカーは4つ余っている。そこで、ふたつを浴室で使うことにしたのだ。

そのまま置いたのでは、湿気が付いてしまうので、上の写真のように、ビニール袋を被せて使っている。そして、ふたつ共、このように窓枠に載せている。奥行きがピッタリなのだw

スピーカーケーブルは、浴室と脱衣所の間のスライドドアに、隙間テープをクッションにして通している。置き方にしても、このケーブルの通し方にしても随分と大雑把だけれども、元々余りものなので、多少は粗雑に扱ってしまっているのだ。

下の写真は、ICミニアンプの裏面の様子。このアンプは、スピーカー端子が、元々ミニジャックの形になっている。しかし、浴室に置いたスピーカーは、RCAプラグになっているので、自分で少し改造を施した。

基板からバイパスさせて、RCAプラグ用に線を増設したのである。今は、そのようにしてスピーカーと繋げている。下の写真は、ICミニアンプの上蓋を開けたところ。ICの他は、殆どがコンデンサと抵抗という、比較的シンプルな構成の回路。
また、このミニアンプ単体でも音出しが出来るよう、スピーカーを内蔵した設計になっている。でも、ご覧の通り、とても小さい上にひとつだけのスピーカー(モノラル)なので、滅多に使わないのだけれども。

ICは、TOSHIBAのTA7769P。ラジカセなどで利用するために開発されたものらしい。ラジカセという時点で、何とも時代を感じてしまうのだ…。なお、電源は現在のところ、乾電池である。

昨晩は、武満徹を聴いた。2月20日は、武満徹の命日だったのだ。もう、22年が経つ。早いものである…。僕は、入浴中に聴く音楽は、だいたい選ぶものが決まってしまっている。
今は大抵、武満徹か、グールドか、坂本龍一だ。僕にとってリラックス出来るような音楽に手が伸びることが多い。たまーに、YMOか、桑田佳祐か、何かジャズか、というときもある。

上は、実際にCDをかけているところ。こうしてアンプもCDプレーヤーも、もう20年以上が経過する、謂わば年季ものだけれども、特に故障もなく使うことが出来ている。実に、有り難いことである…。

浴室の中で聴いていると、良い具合に音が周りに反響して、何とも心地良くなってくる。だから、余りアップテンポな音楽でない方が好都合なのである。
現在のこのシステムでも、僕は十分に満足しているのだけれども、上にも書いたように、同じスピーカーがあとふたつ残っている。これをどうにかして有効活用したいのだ。

そこでいま考えているのは、浴室の中に、あとふたつ設置して4スピーカーにするということである。4スピーカーのシステムといえば、これも昔の話になるけれども、スピーカーマトリクスという方法が嘗てあった。
一種の疑似サラウンドだ。今でも、このスピーカーマトリクスを研究したり愛用したりしている方が多数おられると思う。4スピーカーで比較的簡便に立体的な音響を実現できる方法なのだ。今後は、これについても、少し探求してみたいと思っている。


(1992年発行の『おもしろオーディオQ&Aブック』(入江順一郎 著)より)

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