週末にドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のサスペンス映画をBlu-rayで鑑賞。これもまた、良い作品だったのだ…

宇宙・天体

きょうは、立春である。僕は、ベランダにいつも、うさぎのおやつにするつもりの野菜や果物の切れ端をネットに入れて干している。先程、余りの風の強さに部屋の中へ一旦しまったところだった。

ひょっとすると、この強風は春一番かも知れないと思う。でも、春一番というものはどうやら、風速が毎秒で8mも必要らしいから、どうなのかなあ…。計測したわけではないので、そこまでは分からないのである。


さて、きのう、午前6時ごろに目を覚ますと、日の出前の東の空に、明けの明星を見て取ることが出来た。この日は、右上の付近に木星もいる筈なのだけれども、それはもう暁に掻き消されてしまっていたようだ。それが、トップの写真。

三脚をベランダに持ち出して、ニコン P900のPモードとトワイライトモードで撮影を続ける。上の写真は、金星をズームで撮り、P900に内蔵のクロスフィルターを施した。
徐々に目が慣れて来ると、電線の下には、更に薄月も認めることが出来た。新月の2日前の月齢なのである。まるで、紫がかった藍色の緞帳に切れ込みがスッと入り、一条の光が漏れているかのようだった…。

トワイライトモードのままズームして撮った写真では、幾つかのクレーターが確認できる。だいぶ大気の状態が良いようで、その分クリアに撮れたということなのかも知れない。

土曜日の朝は珍しく8時間も寝てしまって、夜明けには到底間に合わなかったのだけれども、翻って日曜日はこうして多少早起きした甲斐があったというものである…。

下の飛行機の写真は、土曜日の日中に撮ったもの。C-130 ハーキュリーズという自衛隊の輸送機である。このブログで過去に何度か載せたことがあったと思う。
ターボフロップエンジンの音が上空から聞こえて来たので辺りを見回すと、西の空の彼方に見えたのだった。この機種は、かなり久し振りに撮った気がするのだ…。


さて、昨年Blu-rayで観た映画の中で、僕にとって特に印象深かった映画は、『メッセージ』と『ブレードランナー2049』のふたつだった。いずれも、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF作品である。
そのヴィルヌーヴ監督の5年くらい前のサスペンス映画に、『プリズナーズ』という作品がある。先達て、そのレンタル盤の中古Blu-rayを買った。北陸地方の業者から送られ、週末にそれが届いたのだ。

そのBlu-rayのケースには、レンタルビデオ店で使われていたときのラベルが貼ってあった。僕はそれ見て、少し驚いた。
北陸地方の業者から買ったので、てっきりそちらで使われていた盤だと思っていた。でも、そのラベルには、都内のある地名が店の名前として印字されていたのだ。しかも、それは僕が大学に進学して上京したときに初めて住んだ、思い出深い街である。

毎日、通学や買い物に行くときなど、その名を冠した駅を必ず利用していたものだった。当時は、そこにレンタルビデオ店はまだなかったと記憶している。
その懐かしい場所で使われていたBlu-rayが、一旦北陸の業者の手に渡り、またこちらの方へと戻って来て、最終的には、その街に住んでいたことのある僕の手に収まったというわけだ。

僕は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のこの作品に対し、大きな期待を持った。何故ならば、『メッセージ』も『ブレードランナー2049』も、近年のSF映画を代表すべき名作中の名作だったからだ。
きっと、サスペンス映画たる『プリズナーズ』もまた、よく練られたストーリーと映像美、それからヨハン・ヨハンソンの現代的な音楽で、僕を存分に魅了してくれるだろう。そう思って購入したのである。

そして、この土日の間に、字幕と吹き替えで計2回観た。物凄く見応えのある映画だった。何と言っても、映像が詩を語る作品だ。そこが如何にも、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督らしい。
今は亡きヨハン・ヨハンソンの音楽も、期待通り非常に良かった。独得の深い情緒がある和声が、観る側の心に掴み掛かって来るかのようである…。やはり、この監督の作品は素晴らしい。次回作が既に発表されているけれども、今から実に楽しみだ。

そうそう、このBlu-rayのレンタル用ケースは、いずれ普通のトールケースに入れ替えるつもりだったのだけれども、懐かしい地名が印字されたステッカーごと、捨てずにこのまま使うことにしようと思う。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『プリズナーズ』は、このようにしてもう鑑賞する前から、僕にとって一層思い入れの深い作品となったのだ。これも何やら不思議なマジック(?)である…。

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下のリンクは通常版のDVD。ストーリーは、『羊たちの沈黙』や『セブン』のようなサイコサスペンスをややマイルドにしたような感じ、と言えば良いでしょうか。そういった心理的な圧迫感が少なめになっている分、欧州の伝承や聖書から材を取ったと思われる謎かけが深くなっています。「囚われている人々」を意味する『プリズナーズ』という題名が、やはりかなり暗示的ですね…。

『プリズナーズ』(DVD)
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