息子の自転車を実家に運び、大学までサイクリングなのだ…(その3)

お出かけ

前回のつづき。実家へ自転車を車で遥々運び、4月に息子が入学する大学の方までサイクリングしたのだ。そんな1泊2日の旅である…。

息子と一緒に2度サイクリングしてみて、幾つかのポイントのようなものが見えてきた。田んぼ中の道を走るので、夜は真っ暗けw 買ったばかりの自転車に付いているLEDヘッドライトだけでは不足かも知れない。増設が必要だ。
あとは、ルートである。方角さえ合っていれば大学まで着くことが出来るので、なるべくアップダウンが少なく、且つ遠回りにならない道を走りたい。今回は2種類のルートしか試せなかったけれども、もし時間(日数)があれば、もっと色々と走ってみたかったと思う。

それから、実家のある地域は、割と独自ルールの交通が罷り通っていることで有名(?)なのだ。やや特殊な地理が原因なのだろうと思うのだけれども、息子のような他地域から来た者にとっては注意を要するところである。
僕は今回、数十年振りにこの地域でサイクリングしてみて、そのことを特に感じた。忌憚なく言えば、雑な運転をする人が多いなあ…と感じたのである。こちらでは高校の通学時とは交通事情が違うようだよ云々と息子に言っておいた。

まあ、息子は何であれ慎重な性格なので、十分に注意を払いながら自転車に乗ってくれるだろう。あとは、沿道にある様々な店に時折立ち寄って楽しんで行き来できれば良いと思う。
それから、今回のサイクリングの後、この街に対する息子の認識が変わったであろうことは、十分に見て取れた。やはり、こうして実際に見て回って体験してみることは大切だ。このために遥々来て良かったと思う。


さて、同じときに実家に来ていた僕の弟は、僕と息子が2日目のサイクリングに出掛ける前に帰って行った。弟も自分の車で来たのだけれども、それは以前と同じく、赤色のエンブレムが付いたホンダの白い車である。
嗚呼、前からずっと買い換えずに乗っているんだな…と思いきや何と、これは3台目だと言う。全く同じ車で3台目という意味である。そう言われてみれば、リアウィングの形状が以前と少し違う。

弟は昔から、サーキットで車を走らせることを趣味のひとつにしている。この車種に乗るようになる以前からだった。そして、ここ数年の間に2度、サーキットでクラッシュしたと言うのである。
それらのクラッシュの後、2度ともまた同じ車種を買ったのだそうだ。僕なんかからしてみると、何とまあ…と言葉も出ないくらいだ。ちなみに僕は、今の車を10年以上乗っているのだけれども。

そんな弟が、「このあいだ、JINSで眼鏡を買ったんですよー」と言う。視力は子供の頃からずっと良かった筈なのに…と思って聞いていると、リーディンググラスだと言って見せてくれた。要するに老眼鏡である。度はそんなに強くはなかった。
しかしもう、我々もそんな年齢なのか、と年月の流れを感じたのである。この家で僕たちは子供の頃によく喧嘩をしながら育ったものなのに…。ちなみに僕は、老眼鏡を所有していないw

弟は、「いつも高速道路では、いちばん左の車線をのんびりと走っている」と言った。サーキットであんなに頑張ってしまう分、公道では大人しく走る、と言うことなのだろうか。そんな言葉を残し、その白い車で自分の家へと帰って行ったのであった。

それから僕は、レコードプレーヤーの回転数調節を行った。先月、母に頼まれて再び聴けるようにしたステレオのレコードプレーヤーである。あのときは有り合わせの輪ゴムをベルト代わりに使ったので、やや回転が遅くなったのだった。
そこで今回は、うちのレコードプレーヤーで使っていた輪ゴムを持って来た。これは結構精度の良い回転数を出すことが出来る輪ゴムなのであるw 実家のレコードプレーヤーでも試してみたところ、5〜6%だった回転数の誤差が2%程度まで低減できたのだ。

誤差が5〜6%だったときには、流石に歌声などがちょっとおかしい(低く聞こえる)と思えていたのが、2%以下になると殆ど気づかないのではないか、という気がする程である。まあ、所詮輪ゴムで代用しているのでは、この辺りまでが限度だろうか。
あとで、母に「レコードプレーヤーの回転数を直しておいたよ」と言うと、「あら、変だったなんて、全然気づかなかったわよ」と答えたw うーん、そうだったのかw ついでに、古いヘッドホンのプラグをピカール(これも、うちから持参)で綺麗に磨いておいた。

息子が4月から使うことになる部屋は、僕と弟が小中学生の時分に使っていた部屋である。押入れには、その当時の雑多なものがまだ色々と入っている。最近、母がその押入れの整理をしているらしい。
すると、「中学生の頃に作ったパネルが出て来たよ」と言う。確か、僕が技術家庭科の木工の実習で作ったのだ。木製のパネルを製作し、好きなポスターを貼って作るという工作である。

それが、僕がこの家を出て以来、約30年振りに押入れから発掘されたのだ。使ったポスターは、「風の谷のナウシカ」である。ポスターを何処から入手したのか、もう覚えていないけれども、僕は昔からこの作品が好きだったのだろう。
しかしまあ、とっくに捨てられていたのかと思っていたので、押入れの中にずっと残しておいてくれたのは有り難かった。すっかりと粘着テープは色褪せている。でも、今後もうちで飾るべく持ち帰ることにしたのである。

そんな訳で、お昼ご飯を食べた後、僕と息子は家路へと向かった。日曜日の午後なので、行楽帰りの車で高速道路は渋滞した。日没後も、車の列はのろのろと続いたのだ。
しかし、その間に、ずっと先の首都高速の渋滞は解消されたようだ。都内に入ってからは比較的スムースに進んだのである。行くときに積んでいた息子の自転車は実家に置いてきたので、車の走りも心なしか軽い。

さて、今回もまた、良いお出掛けであった。次に行くのは、大学の入学式のときなのである…。

……

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