先達ての投稿で、映画『インターステラー』の音楽をVolca FMで作ってみた、というのをご紹介した。
Volca FMは、FM音源というデジタルシンセサイザーを3声で鳴らすことの出来るガジェットである。この3声は同じ音色でなければならない。つまり、高音部も低音部も、同じ楽器の音で鳴らすことになるのである。
これが、ある意味においての制約となっており、従って、曲目を十分に吟味しなければならない。まるで、短歌か俳句を詠むときのような心境である。または、墨一色で絵を描くときのような。
そこで、今回は、パソコンゲームの音楽を選んでみた。音色は、僕好みでディットして利用した。原曲でも似た音色が使われていたと思うのだけれども、それはこの旋律においてではない。
Volca FMは、音色作りがとても楽しいガジェットである。一般的に、FM音源は、音色作りが苦痛なのではないかとさえ思う。どの参考図書を紐解いても、「なかなか感覚通りには作れない」と書いてあるものだ。
それが、Volca FMの場合、幾つか装備されているつまみを回すことで、劇的に音色が変わる。先達ても書いたように、もっとつまみがあれば良いのに、とは思うけれども、取り敢えずのところ、目下の音色作りにはこれで供する。
今回作ってみた音楽は、『ソーサリアン』というゲームの『エンディング2』である。その曲の、途中から1分半弱のところをVolca FMで鳴らしてみた。
音色は、DX7用のチューブラベルの音色データーをVolca FMに流し込み、そのアルゴリズムを変えた。あとはアタックなどの波形を少し変更したのである。
それだけで、あっという間に好きな音色になった。実に簡便だ。DX7の音色をVolca FMで使うための方法については、また稿を改めてご紹介したいと思う。
この『ソーサリアン』の『エンディング2』は、実のところ、週末に作り終えていたのだ。例の、平壌発シンガポール行きの旅客機をフライトレーダー24で観察し続けた日である。
ところが、あとで聞き返してみて、やや物足りない部分が出てきたので、改めて演奏データーの一部を修正した。それから、また録音し直して、ネットへのアップもやり直した。
それが、本日午後の作業となった。トップの写真は、その録音作業風景だ。先日まで使っていた、ソニーのMP5というエフェクターが、とても詰まらない理由で使えなくなったので、別の機材を使用したのである。
今回使用したのは、ヤマハのDMP11という、エフェクター内蔵のデジタルミキサー。急遽、奥のラックから引っ張り出して、椅子の上に仮置きして使った。
MP5が使えなくなった理由とは、何か?下の写真をご覧あれ。ステレオの標準変換プラグがふたつ並んでいる。しかし、ひとつは、先っちょが欠損しているのだ。
その先っちょは、何処へ行ったのだろう。実は、MP5のヘッドホンジャックの内部に置いていかれたのであるw つまり、前回このエフェクターを使ったあと、プラグを抜くときに残留してしまったようなのだ。
本日の作業の準備中、偶々そのことに気づいた。しかも、このプラグは、よく見るとソニー製…。全く、出来過ぎたような話であるw ソニーがソニーのこんなトラップ(?)に引っ掛かってどうするw
この変換プラグは、彼此10年くらいは使用してきただろう、と思う。でも、他の(別メーカーの)プラグは、どれも全く故障がない。何故、ソニーのこのプラグだけ、ソニー製品のジャックの中で壊れたのか…。
まあ、嘆いてみても始まらないので、次の週末にでも修理に取り掛からなくては。その先っちょは、ジャックの奥に入っている上に、径が小さいので、ラジオペンチ等では摘んで引っ張り出すことが出来ない。ジャックごと交換になるかも。
MP5を開腹してみたら、ヘッドホンジャックの上にあった、外付けペダル用のジャックが同じタイプの部品であることことに気づいた。僕は、このエフェクターでペダルを使わないので、このジャックを流用することも一案である。
まあ、何にせよ、こうして喫緊の用事がまた発生してしまったのだ。嗚呼、週末は忙しくなりそうである…。せめて、滞りなく修理が捗れば良いのだけれども。
さてさて、『ソーサリアン』の『エンディング2』だ。パソコンゲームの原曲では、ベルの音色で曲が始まり、途中からブラスの音色に変わる。そしてまたベルの音色に戻って、曲がループ。こんな構成である。
そのブラスの音色で演奏される部分に、僕が若干の編曲を加え、チューブラベルをエディットした音色で演奏させてみた。如何にもFM音源!という感じの音色である。それから、上に書いたように、DMP11のエフェクター(リバーブなど)を使って録音した。
この曲は、僕が高校生の頃から気に入っていたゲーム音楽のひとつで、まるで天上の調べだなあ…と聴くたびに感じていたものである。特に高音部がきらめく星のようなので、動画に貼る写真は、今回も星座表アプリからのスクリーンショットを使った。
さてさて、次に作ってみたい曲の候補を、実はもう決めてあるのだ。週末にでも演奏データーを作ってみたいのだけれども、MP5の修理もある。さあ、どうなるだろうか…。
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Volca FMは、一回の電池交換で10時間使えるという仕様。でも、作業中は他の機器と同様に、長時間付けっ放しとしてしまうことが多い。従って、意外と10時間というものが早く感じられるのである。ACアダプターを使うというのも手なのだけれども、機動性が損なわれるというデメリットがあるのだ。そこで、充電式の電池を使ってみようか、と思い始めている。息子の電子辞書の充電式電池もそろそろ買い替え時だ。ここらで、ポチってしまおうか?
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