このご時世ですから、色々とオンラインで提供されています。有り難いことです。あと、プチ発表も…

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トップの写真は、東京のJR新橋駅前。きのう午後の撮影である。此処はSL広場と言われているスペースなのだけれども、生憎の雨降りだ。しかも強い。もとより人出が少なかったのに、それに輪を掛けて人影は疎らであった。

こんな日でも、僕は仕事に出掛けた。電車には、横に長い座席の端っこに精々ひとりずつ座っているという程度。つまり、1輌につき数名程度の乗車であった。自然とソーシャルディスタンスになるというわけである。
バスに乗ると、運転席の真後ろと斜め後ろの席には乗客が座ることが出来ないよう、紐を巡らせてあるのを見た。これもまた、運転士さんのためのソーシャルディスタンスなのだろう、と思った。

さて、そんな訳で、街の風景や社会の有りようも変わりつつある。きっと、今世紀は凡ゆる面において「コロナ前、コロナ後」と後の歴史家たちが切り分けて解釈し、検証していくことだろう。20世紀が「戦前、戦後」という括りで分けられたように。
でも、その「コロナ後」がいつ訪れるのか、目下のところ我々には皆目分からない。それは、戦中当時の人々がいつ「戦後」となるのかを知らなかったのと同様に…。


さてさて、僕は毎月、「ぶらあぼ」というクラシック音楽のフリーマガジンを読んでいる。これは、毎月18日になると、音楽ホールやCDショップなどに並ぶのである。
しかし、今月は何処も既にお休みとなっていて、どうやって入手したら良いものか…と考えあぐねんでいた。毎月欠かさず読んでいるので、まあ今月だけ別にいいや、というわけにもいかない…。

すると、どうであろう。今号(5月号)は、全ページがオンラインで読めるとのことなのだ。いやあ、これは実に有難い。探し回る手間が省けましたー。下は、その書影。無観客状態の表紙写真が、このご時世の空気を雄弁に物語っているかのようである。


(出典:「ぶらあぼ 2020年5月号」)

まあ、目先のコンサートはいずれも中止になるのは今から目に見えているので、今号に限って言えば、公演情報を拾うために読むというよりは専らページを繰って眺めるだけになろうかと思う。
しかし、ひょっとすると、来月号もまた同じことになるのかも知れない。ホールやお店がまだ開いておらず、再びオンライン版だろうか。1か月後に状況が大きく変わっているとは、まだまだとても思えないのだ…。


さてさて、坂本龍一キョージュがYouTubeで、様々なライブ映像を週替わりで期間限定公開している。それについては、先達ての投稿にも書いた。
先週の金曜日までに、予定通り既に4本が公開されたけれども、何と来週と再来週にも更に追加でアップされることが決まったのである。これもまた、とても有り難いことだ。


(出典:Facebook「commmons」)

上は、SNSにアップされた、その件に関するお知らせのエントリ。新たに公開されることになっている2本の内、特に今週金曜日の午後9時から1週間公開される「Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014」は必見だ。
これは、キョージュの弾き振りによる、自作曲のオーケストラ公演なのである。管弦楽は、東京フィルハーモニー交響楽団だ。

ご本人の指揮姿を全曲に渡ってじっくりと見られるのは、このコンサートだけ。これは実に貴重な映像だと思う。僕は、DVDを持っているので、いつもそのお姿と音楽を堪能させて貰っている。いずれも素晴らしい曲と演奏ばかりだ。
中でも、アカデミー賞を獲った「ラストエンペラー」における、必死の形相の熱演は見応えがある。正に気迫のタクトなのだ。

いつだったか、僕が実家でDVDを観ていたときに、後ろで母(ちなみに満洲生まれ)が「良い音楽ねえ…」としみじみ言っていた。それは、この「ラストエンペラー」が流れていたときだったのである。
キュージュにおかれては、是非ともまたオーケストラコンサートを開催して欲しいと思うのだけれども、この公演の数ヶ月後に癌を患って以来、このような大規模な公演はもうすっかりとやらなくなってしまった。体力がもたないからなのかも知れない。

そういった意味においても、このコンサート映像は坂本龍一という稀有な音楽家の記録として、永く留めておくべきもののひとつなのである…。是非とも、ご覧になってみて下さい。


それから、もうひとつ耳よりな情報を。

天才鬼才指揮者のテオドール・クルレンツィス率いる、ロシアのオーケストラ、ムジカエテルナが新しいウェブサイトを開設した。目下は、砂嵐にカウントダウンが表示されているのみである。


(出典:「MUSICAETERNA EST」)

ムジカエテルナのSNS公式アカウントに載せられたエントリを読むと(原文のロシア語を英語に機械翻訳)、このサイトは4月23日から稼働するようである。何がアップされるページになるのかは、当日までのお楽しみということらしい。

コロナ騒動の副産物なのか、クルレンツィスやムジカエテルナに限らず貴重な動画などがネットにアップされ閲覧できて、有難いことこの上ない。今のようなインターネット時代でなければ、退屈や不便を甚だしく被っていたかも知れないのである。

僕はいつも、凡ゆる災禍(神が敢えて我々を無視することも含む)は神の経綸のひとつだと考えているけれども、恩恵や恩寵もまた同様なのだろう。人智を遥か超えた何かの綾が、常に地球上ではこうして広く大きく織り成されているのだ…。

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さて、上で触れた「Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014」のDVDは、こちら。CD(2枚組)Blu-ray版もあります。YouTubeで観て、お気に召しましたら是非ともパッケージでもご購入くだされ…。

ところで、今朝がた(右に貼ってあるカウンター上での)合計来訪数がのべ15万人を超えました。僕が見たときには既に「150004人」でした。いつも、ご訪問をどうも有難うございます。ぺこり。
ここで、プチ重大発表といきたいのですが、来訪数15万人を機会に、週の更新回数を「1〜2回」と致したく思います。いえ、基本的には週2回更新を続けていきたく思うのですが、このところの騒動やら英語の勉強で色々と時間を取られております故、週に1回の更新となってしまいましても、どうぞご寛恕下さいますよう、予めお願いする所存でございます。ぺこり…。


坂本龍一『Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014』(DVD)
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