久々の都内へのお出掛け。あの方の写真展に行ったら、何と最終日のサプライズ!お会いするのはこれで2度目になるのだ…【写真追加あり】

お出かけ

きのうのことになるけれども、早朝の仕事を有給休暇で休んで、お昼前から都内へと繰り出した。

その目的は、池袋で開催されていた(きのうで会期終了)星空写真展と、有楽町で公開中の「戦場のメリークリスマス」の両方を鑑賞することである。写真展は、僕の好きなCGクリエイターにして星空写真家であるKAGAYAさんの作品を展示したものだ。
実は、先週土曜日に参加した空手の稽古で、僕はやや張り切り過ぎてしまい、珍しく筋肉痛などというものになってしまっていた。組手の練習で、始終ピョンピョンと軽快なステップを踏んでいたら、ふくらはぎが痛くなったのである。脚を使い過ぎたのだろう。

そんな訳で、外出中ずっと歩き廻れるだろうか?と、やや不安ではあったのだけれども、せっかく休みを取ったのだから行くしかない。いまにも降り出しそうな曇天を見遣り、折り畳み傘を手に取って僕はいざ都内へと繰り出すことにしたのであった。

まずは腹ごしらえである…と言うのも、僕は普段は朝食を食べないから、昼食がこの日の最初の食事となる。腹ペコのまま歩き続けるのは流石に無理なのだw その行き先は予め決めてあった。「カレーは飲みもの。」の池袋店である。
この日は時あたかも29日。「肉の日」と称して、「カレーは飲みもの。」ではカツカレーのトンカツが1.5倍のサービスとなるのだ。僕の狙いは、正しくこれ。しかも、池袋の店は初めてなので、今回が訪問の良いチャンスだと考えていた。

JR池袋駅の西口から歩いて数分で店に着いた。このチェーン店の中では、ここが本店という扱いだけれども、思っていたよりも小さな店であった。街中のラーメン屋さんといった感じの店構えだろうか。しかし、丁度お昼時で既に行列ができつつあった。
運が良かったのかどうか、僕は3番目であった。早速、券売機でカツカレー大盛り(=山盛りのひとつ下)の食券を購入。順番は割とすぐに回ってきた。カウンターの向こうには、若い男女の店員さんが3名おられた。忙しくカレーを作っては出している。


(帰りがけに撮った写真なので、行列は解消されています)

僕は「カレーは飲みもの。」の他店を何度も利用したことがあるので、店内での流れは把握している。お店の人に食券を渡す際に、トッピングを3つ、番号で指定するのだ。いつものように、(1)味玉・(4)ポテトサラダ・(9)豆サラダをお願いした。
更に待つこと数分、カツカレーが出てきた。隣の席の方たち(サラリーマン風)は山盛りを注文しておられて、それを見ると随分なライスの盛り具合であることが観察できた。僕は多分そんなに食べられないので、やはり大盛りで良かったのだろうという気がした。

上述の通り、この日はトンカツが1.5倍のサービスなので、1.5枚分が載せられている。これだけでもまあ結構なボリュームだ。でも、僕はお腹が空いていたところだったので食がよく進む。ちなみに、トンカツにはソースとハバネロをかけて頂くのが僕の好みである。

さて、こうしてお腹を満たした後、僕は西武百貨店へと向かった。KAGAYAさんの写真展へと向かうためである。一旦、JR池袋駅に入り、構内を東へと歩く。途中、西武への入り口を見つけると、そこから店内に入って催事場のある階までエレベーターに乗った。
この百貨店は南北に長い構造となっているので、エレベーターを降りてまた歩く。フロアにはキッチン用品などの商品が多数陳列されている。コーヒーメーカーや食器、鍋などを眺めながら僕は歩みを進めた。すると、展示会場がやや遠くに見えてきたのであった。

会場には奥行きがあり、その手前の方ではグッズ売場が広大な面積を占めていた。僕は先ず、そのひとつひとつを見て回ろうと思ったのである。写真展はその後でも大丈夫だろうと思った。
販売されていたグッズは例えば、KAGAYAさんの写真を用いたジグゾーパズルやポストカード、クリアファイル、写真集などの書籍、また他には組み立て式の小さな望遠鏡などなど。もう、目移りしそうなくらいにたくさんの種類が並べられていた。


(宇宙服のようなものも展示されていました。実物ではないような気がしますが…)

特に白眉だったのは、何と説明すべきか、砂の流れるアート作品が並んでいたことであった。これは、額に収められたKAGAYAさんの写真の前を細かな砂が流れて美しく彩ってくれる、といった風情の商品である。下のプロモーション動画をご覧あれ。

このような感じで、非常に幻想的な風景を見せてくれる作品なのである。これは大小、幾つかの種類が陳列されていて、僕のそばでは外国人の方たちが歓声をあげながら見入っていた。生で見ると動画よりも、その美麗や壮麗さが一層に感じられるのだ。

さて、写真展はこの日が最終日だったのだけれども、このグッズ売場を見渡す限り、混雑しているという程でもなかった。多分、時間帯が良かったのかも知れない。平日であるということも奏功したのだろう。そのうちに、近くから何か呼びかける声が聞こえてきた。
「…お買い上げの方は、こちらの列に並んで頂けますよう…」云々と店のスタッフの人が呼びかけている。実は、この最終日には何かサプライズがあるのではないか⁉︎と僕は半ば期待してやって来たのだった。まさか、本当にあるのだろうか?

売り場のいちばん奥、遠くを見遣ると、何とお姿が拝見できたのであった。誰であろう、KAGAYAさんご本人である。これは凄い!

どうやら、この会場で何かグッズを買って列に並ぶと、順番にKAGAYAさんから直筆のサインを書いて頂ける、ということであった。これは事前のイベントとして公式には予告されていなかった、謂わばサプライズである。嗚呼、来て良かった!w
僕は早速、予てから買うつもりであったクリアファイルを手に取ると、レジへと急いだ。そして、サイン会場の列へと並ぶ。まだ数名が前にいるだけであった。サイン会は粛々と進み、物静かなKAGAYAさんはサインの度にファンの方と何か言葉を交わしておられた。

そして、サインの後には、背景にある大きな星空パネルの前で写真を撮って貰えるというオマケ(?)付きであった。KAGAYAさん、いつもながら手厚いファンサービスだなあ。もう、有り難くて泣きたくなってしまうくらいに…。

やがて、僕の順番が回ってきた。僕は先ほど購入したクリアファイルを差し出すと、お会いするのは2度目であることを告げた。そして、このとき書いて頂いたサインの写真(その投稿は、こちら)を見せながら前回お話ししたことを手短に説明した。

それはつまり、KAGAYAさんのプラネタリウム作品「星の旅」を家で100万回観たいのでBlu-ray化して下さい、と僕がお願いしたら、KAGAYAさんは「難しいですねー」と返答され、更に機転を利かせて「では、プラネタリウムに100万回来て下さい」とジョークで返して下さったというものである。

KAGAYAさんも周囲のスタッフの方も、僕のこの話に笑って下さった。もう4年も前のことなので、KAGAYAさんはこのときの出来事を覚えておられなかっただろうと思う。それでも、今回もまた楽しいひとときを少しの間だけ過ごすことが出来たのである。

それから、2ショットの写真を僕の持参したiPad miniで撮って貰った。
最後に僕が「有難うございました。また宜しくお願いします」と申し上げたら、KAGAYAさんは「嬉しいです」と仰って下さった。ちょっと女子力のありそうなこの返答が何だか可愛らしいな、とも感じられた。実に素敵なかたである。

そんな感じで、この満たされた気持ちを上書きしてしまわないうちに、僕は次の場所へと向かうことにした。有楽町の映画館だ。でも、まだ少し時間があった。そこで、池袋で洋書の売っている書店に赴き、しばらく静かな時間を過ごすことにした。
そして、地下鉄に乗って有楽町へ。その前から降り始めた雨はやや激しくなりつつあったけれども、元来あまり傘をささないタチの僕は、それでもなお手にした折り畳み傘を広げずにいた。目当ての映画館は直ぐに見つかり、エレベーターに乗った。

坂本龍一キョージュの追悼として上映されている「戦場のメリークリスマス」である。僕は、この作品をビデオやDVDで何度か観たことはあるけれども、スクリーンでは初めてだった。しかも、今回は4K画質までアップコンバートされたバージョンだ。
実際に観てみると、この映画作品はこんなにも青が基調の画面だったのか、との認識を新たにした。流石レストアしただけのことはあるなあ、と感じ入ったのである。変な言い方だけれども、キタノブルーよりも一層ブルーだと思った。とにかく美しい作品だった。

また、この映画の撮影後、キョージュとビートたけしは自分たちの演技の不甲斐なさに呆れ果て、「ふたりでフィルムを燃やしちゃおうぜ!」と冗談を言い合ったという有名なエピソードがある。しかし、実際にはどうであろう。
キョージュは、特にデヴィッド・ボウイ演じるセリアスを見つめるときの目の表情で、実に豊かな演技を見せてくれたのである…というか、豊かな感情が込められているように感じられたのだ。ときに鋭く、またときには艶めかしく…といった具合に。

また、その一方で、たけしは一本気な鬼軍曹のキャラクターをその天真爛漫な表情で楽しませてくれた。たけし曰く「最後に世界が泣いた」というラストシーンの笑顔など絶品であろう。おふたりとも、そういった点で大変に素晴らしい演技だっただろうと思うのだ。
今後はもう、「戦場のメリークリスマス」をスクリーンで鑑賞する機会は訪れないかも知れない。大島渚監督も、デヴィッド・ボウイも、坂本龍一キョージュも既に黄泉の人となった。様々なことが僕の胸の中を去来した、今回の鑑賞となったのである…。


(最後に、先月の投稿でも貼った動画を再び。本当に見所の多い映画作品ですね…)

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最近は、仕事場の人から勧められて、老子の思想に触れています。老子は「老子道徳経」という書物を遺していますが、その内容は実に抽象的で捉え難いものとして知られているようです。そんな老子の思想を超訳のかたちで解釈し、とても分かりやすく説明している本が下のリンクの書籍なのです。ちなみに、下の一冊を全81篇すべて(著者とは別のどなたかが)朗読した動画もあります(プレイリストは、こちら)。
この本の著者、黒澤一樹さんは別名で「あの世に聞いた、この世の仕組み」という書籍も2冊書かれていますが、こちらもまた大変に素晴らしい内容です。この2冊は謂わばスピリチュアル系に属するとは思うのですが、怪しさのようなものは特に感じられず、至極真っ当なことが書いてあると僕には感じられました。いやあ、どうしてそこまで分かってしまうのかなあ?と不思議に思ってしまうくらいに…。

黒澤一樹 著『ラブ、安堵、ピース 東洋哲学の原点 超訳「老子道徳経」』
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