あれが来年早々に落ちるのだろうか。夜明け前、中国の天宮1号が星空を駆けるのを見た…

宇宙・天体

先日、仕事場の塾で、小学1年生の女子から貰った、チロルチョコである(トップの写真の、黄色い物体の方)。

8月の夏期講習の時期だけ担当していた生徒だった。今は受け持っていないけれども、僕のことをまだ覚えていてくれたようだ。
これは、ハロウィン仕様のチロルチョコなのかも知れないし、そうではないのかも知れない。まあ、どちらにせよ、有り難く頂いたのである。ショボーン(輪っかの方)に上手く嵌っているw


今朝、僕は仕事場に着くと、いつものように夜空を見上げた。出入り口まで少々歩かなければならないので、その間は、束の間の星空鑑賞の時間となる。

時刻は、午前5時半前。日の出は、30分以上先だ。あたりはまだ闇に包まれ、星を観るには依然十分な頃合の筈だ。しかし、今朝は少々、雲が出ている。薄いすじ雲である。冬の大三角を成す1等星だけが、白く霞んだ一帯の向こうから顔を覗かせていた。

そのときである。南中を過ぎたオリオン座の、やや西の方。牡牛座の付近に、1等星よりも明るい光跡を見つけたのだ…。東の方へ向かって、スーッと動いている。


(星座表アプリで、牡牛座周辺を再現)

速い!と思った。白色で、点滅していないことからも、飛行機でないことは明らか。きっと、アレだろうと考えつつも、僕は、その光が視野を横切る時間をカウントした。多分、30度くらいの範囲を通過するのに、1分弱程度だっただろう、と思う。

僕は以前、自衛隊の戦闘機が、猛烈な速度で上空を横切るのを目撃したことがある。かなりエキサイティングな光景だった。スロットルをかなり開けていたであろう、轟音も凄まじかったのである。
牡牛座付近を横切った、その光跡は、例えるならば戦闘機に匹敵するような速度だったのではないか。しかし、周囲は全くの無音だ。はてさて、これは何か?僕の中には、ある考えがあった。

朝の仕事を終えて帰宅すると、勝谷さんからの配信メールが届いている。朝食を食べながら読むのは、毎朝の日課である。

その後、一休みをする前に、JAXAなどのサイトを覗いた。あの光の正体を確認するためだ。しかし、位置情報を調べてみても、意に反して、なかなか該当するものがない。
僕は、あれを、ISSだと踏んでいたのである。「きぼう」という名の、その宇宙ステーションは、時折、日本上空を通過する。何せ、約1時間半で地球を一周する速度で飛んでいるのだ。場合によっては、1日に2回見える日もあるくらいなのである…。

そういえば、CGクリエイターのKAGAYAさん提供の、天文現象に関するお知らせの中にも、今月きぼうが観測できるのは、26日以降と書いてあったのだ。


(出典:Facebook「KAGAYA Studio」)

そうか、僕が見たのは、きぼうではなかったのだ。では、何だったのか?

僕は、次の可能性を考えた。それは、ISS(宇宙ステーション)そのものではなく、それに似た別のものなのだ、ということだ。
…と言っても、人工衛星ではない。僕は、子供の頃から、人工衛星が夜空を通過するのを何度も見ているけれども、どれも1等星ほど明るくはない。せいぜい、2等星か3等星といったところだろう。

ISSでもなく、人工衛星でもないもの。そういったものを宇宙に飛ばしている国がある。中国だ。

中国には、天宮という宇宙船がある。これは、宇宙ステーションに似たものだけれども、公式では宇宙ステーションとは呼ばれていないようである。
それでも、中に人が3人乗ることが出来、全長は10mもあるそうだ。人工衛星よりは太陽の光をよく反射しそうな大きさである…。

僕は、JAXAとは別のサイトで、天宮の飛行スケジュールを調べてみた。すると、該当するものがすぐに見つかったのである。


(出典:Heavens-Above

上の表の中にある、天宮1号が、まさに該当する。明るさも、日付も時刻もぴったり、仰角高度も、確かにこのくらいだった。これは天宮1号で、決まりである。

実は、この天宮1号、来年早々に地球へ落下するのでは、ということが、2週間ほど前のニュースで伝えられていた。下は、毎日新聞のサイトからのスクリーンショット。


(出典:毎日新聞

記事にあるように、落下は来年の1~2月との見方があるようだ。あと2、3ヶ月程である。今朝、たまたま目にしたときには、天宮1号であるとは思っていなかったので、嗚呼ISSは速いなあ…くらいにしか感じていなかった。

まさか、もうすぐ地球に落ちて来ようとするものを見たとは思わなかったのである…。さて、この天宮1号、今後あと何回目にすることが出来るだろうか?
日によっては、真昼間や真夜中に日本の上を通過することもあるし、たとえ見やすい時刻であっても、仰角高度が低いために殆ど見えない、ということもある。タイミングも仰角高度も上手く揃っていることは、案外と多くはない。これは、ISSの観測でも同じだ。

もし出来れば、いつか何らかの形で写真に収めておきたい、とも思う。これも、一種の天体写真である。ただ、移動速度がかなり速いので、追いかけて撮るのは難しいだろう。バルブ開放で撮影するのが適しているかも知れない。

さて、今朝たまたま目にしたことによって、このような如何にも期間限定の興味深い、天体写真としての被写体を知るに至ったのである。次の機会を見つけて、是非また観測を、出来れば撮影もしてみたい、と思っている。

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