懐かしのBCLラジオを復活させようと思って、修理に取り掛かってみたのだ(中編)…

動画

このブログで何回か取り上げたことのある、東京国立博物館の「野外シネマ」。今年の上映作品が既に発表されたようである。

これは、年に一度の上映会なのだけれども、今年で何回目になるのだろうか。過去には、『銀河鉄道の夜』、『時をかける少女』、『秒速5センチメートル』、『ももへの手紙』が上映されたと記憶している。
そのうち、僕は、『秒速5センチメートル』と『ももへの手紙』を観た。一昨年と昨年である。それ以前に上映された2作品も大好きなのだけれども、その当時はこの企画を知らずにいたのである。嗚呼、勿体無い…。

そこで、今年の上映作品なのだけれども、『時をかける少女』と同じく細田守監督の、『サマーウォーズ』に決まった。


(出典:東京国立博物館 催し物イベント「博物館で野外シネマ」)

うーん、僕は細田守監督作品といえば、やはり『時をかける少女』が断然好きなので、これを野外シネマで見逃してしまったことが返す返すも悔やまれる。一方で、『サマーウォーズ』は、僕には何だかビミョーな作品なんだよねえ…。
でも、かみさんや娘は、『サマーウォーズ』が大のお気に入りなので、もう今から楽しみにしている。ちなみに、息子は学校の授業があるので、今年も行くことが出来ない。

僕は、どうしようかなあ。息子とお留守番していようか。でも、野外シネマは、映画館で見るのとはまた異なる、格別の趣があるのだ。それを目当てに行くのも良いかも知れない。
日時は、2018年9月21日(金)または22日(土)の19時から。入場料は、東京国立博物館の料金だけで観られる。一般は620円で、大学生は410円だ。当日は売り場が長蛇の列になるので、前もってローソンチケットで買っておくと良いかも。


さて、前回の続き。前回は、僕の私的ラジオ史と、不動品となったSONYのBCLラジオ、ICF-2001 Voice of Japanについて書いた。

トップの写真は、そのICF-2001が使えなくなっていた間に使用していた短波ラジオ。10数年前に、ネットオークションで新古品を買い求めたのである。
このラジオは、本体を見ると、メーカー名も型番も不明。それらしいことはどこにも書いていない。ただ、外箱には「HOBJHE18」という型番らしき文字列や、大阪の会社名などが書かれている。

僕は、ネット上の幾つかの書き込みから、このラジオのことを知り、たまたまオークションに出品されていたところを落札した。競合者は全くいなかった。何せ、世間的には無名のラジオなのである。
しかしながら、このラジオ、一部の評判通りになかなかの高性能であった。7.6cmのスピーカーの音質も決して悪くはない。片手にやや余る大きさだけれどもハンディ。先日、出掛けるときに持って行ったのも、このラジオだったのである。愛用の一品だ。

さて、そんな風にして、代替機で凌ぎながら、短波放送を時折聴取して楽しんでいたわけなのだけれども、先日いよいよICF-2001を直す決心をしたのである。ネット上で様々な情報が手に入る今しかないであろう。

開腹については、裏面にある6つのネジを先ずは外すことになる。特に、SONYの製品は、ネジ穴の周辺に矢印でマークしてあるので、その辺は分かりやすい。
下のスクリーンショットは、海外サイトで拾った、サービスマニュアルの一部。やはり、この中でも、裏面のネジを6つ外すよう説明されている。(下の左図を参照)


(出典:manualslib「Sony ICF-2001 Service Manual Page 5」)

ところが、このラジオ、図示されたネジを外しただけでは、なかなか開いてくれないのだ。以前、僕と弟が修理に挑戦したときにも、そうだった。何をどうやっても開かないので、諦めたのである。
ICF-2001の側面には、外部アンテナ接続用の平ネジがふたつ付いている。これが、固くて外しにくい。それから、本体ケースの何処かがクリップ留めされているようで、そこをこじらなければ開けることが出来ないようなのである。

…というわけで、流石のSONY、一筋縄では開けさせてくれないのだw でも、今はネットの時代。世界中の賢人たちが、開腹の足跡を残してくれている。
幾つかある、ICF-2001の修理に関する動画の中で、開腹の方法についていちばん参考になったのは、下の動画だ。外国の何処かのオジさんが不器用にチャレンジしておられるのだけれども、ちゃんと開けることが出来た。エラい。

参考になるのは、開始から21分のところ。ここまでの約20分間、この方はすったもんだと色々奮闘されていたのである。
ここで、アンテナ端子の銀色の平ネジをやや力尽くで回して取っている。嗚呼、ここはこれで良いんだ…と、僕もあとで真似をさせて貰った。(以下、上の動画のスクリーンショットを4枚)


(アンテナ端子のネジをふたつ、外し終わったところ)

ケース裏のネジ6つと、アンテナ端子のネジふたつを外し終えたら、次に、ケースの何処かに仕込んであると思しきクリップをこじらなくてはならない。
ICF-2001には、メインバッテリである単一電池の他に、内蔵コンピュータ用の単三電池をふたつ入れる場所がある。この単三電池ボックスの隣に、どうやらクリップが隠れているらしいのである。


(細いマイナスドライバーで、クリップをこじっているところ)

それから、本体ケース上部の、ロッドアンテナが取り付けてある辺りから、蟹の甲羅を開くが如くに、かぱーっと開ければ良いようだ。内部には、フラットケーブルが何本か通してあるので、なるべくゆっくりと…。


(開腹しつつあるところ。内部の部品が見えている)

そして、ケース上面と下面が、90度の角度で開くというわけだ。これでやっと、先程のサービスマニュアルの、左下の図と同じになるのである。長い道のりであった…w


(開腹成功の場面。内部の基板やスピーカーなどがよく見て取れる)

さあ、僕もこのオジさんのようにやってみれば、無事開腹できる筈だ。そう信じて、作業を決行した。実際、その通りに進んで行ったのである。そして、遂に、蟹の甲羅を開く場面がやってきた。
ところが…である。このオジさんのように、ケースの上面と下面がすんなり90度まで開いてくれないのである。20度くらいまでしか開いてくれない。どうも、何かが引っ掛かっているようだ。

隙間から覗き込むと、内部で癒着しているものがあるように見えた。経年による変化で、いずれかの部品同士がくっ付いてしまったのだろうか?そう思った。まあ、車いじり等では、たまに起こることである。
しかし、そこを強引に開けることにした。徐々に開けながら、何が癒着していたのかが分かったのである。思った通り、これは経年のせいだったのであろう。まあ、年波には勝てない。仕方がないことだ…。

上の写真は、僕のICF-2001を開腹し終えたところ。バリバリと無理して開けて、この状態まで持って来た。さて、上に掲載した、動画のオジさんの開腹写真と何が異なるのかお分かりになるだろうか?
それこそが、癒着していたものだったのである。結果的に、それを破損させてまで開けることになった。まあ、これは交換可能な部品なので、開腹の方を優先させたというわけである。

ここで、またもや紙幅が尽きてしまった。この後、故障の箇所を特定して直すことになるのだけれども、ここからは案外とスムースに進んで行ったのである。続きは、次回にて…。

……

タイトルとURLをコピーしました