この半分以下になったフリーマガジンの薄さにも、コロナ禍の影響を感じるのだ…

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きょうは良く晴れている。梅雨の合間の貴重な天気である。そういえば、先週の日曜日も晴れていた。それまでは毎日雨降りで結局、1日も自転車に乗らなかった。車で移動していたのである。

そんな貴重な晴れ間なので、その日は午前中から布団とソファをベランダで干した。合間には部屋の整理を行う。もう、本や辞書やCDなどが幾つもの山となっているのだ。
すると、クラシック音楽系のフリーマガジン「ぶらあぼ」が何冊も出てきた。昨年の9月号からずっと取ってあったようだ。その中で、今年の5月号だけはコロナ禍の真っ最中で、楽器店やホールが閉じていたため貰う機会がなかったのだ。

そして、9月号から6月号まで並べてみると、6月号は半分以下の厚さしかないことに気づいた。貰ったときにも、あれペラペラだなあと感じたけれども、これ程までだったとは。演奏会の広告や告知記事などが極端に減ったためであろう。

下のように「Stay Hone for Music」という特集が載っていて、それぞれの演奏家の方々がコメントを寄せておられた。これらは、まさに歴史的証言になるのだろう。この号は、その意味において貴重だと思う。

ぶらあぼは、この6月号だけ取っておくことにした。あとは勿体無いと思いつつも処分する。そういえば、7月号を貰いそびれていた。うっかりしていたなあ、でもまあいいか…。


そして、後日。買い物に出たついでに音楽ホールに立ち寄って、7月号を貰って来た。表紙のイラストは、ステイホームするベートーヴェンなのだ。

薄くなった6月号から更に20ページ以上も減っていた。そのうち無くなっちゃうんじゃないか⁉︎という気がする程に…。特集は再び「Stay Hone for Music」。様々な音楽家の方々から寄せられたコメント集である。


さて、先達て、作編曲家の服部克久氏が亡くなり、映画音楽で余りに有名なエンニオ・モリコーネ氏も急逝された。
これだけでも、音楽ファンにとってはショッキングなことであるのに、先日、コンポーザーピアニストのニコライ・カプースチン氏が逝去されていたことを知った。氏のSNSアカウントに書き込まれた発表(英語)を読むと、長く病気を患っておられたようである。


(出典:Tower Records Online

カプースチン氏の音楽は、ジャズ風の独特な音楽性を持ったピアノ曲が有名で、例えばNHK-FMのクラシック音楽番組「きらクラ!」等でもよく流れていた(このブログでも取り上げたことがあったっけ)。謂わば、現代音楽の範疇にあったのだろうと思う。

下の動画は、カプースチン氏の代表作である「8つの演奏会用エチュード」を楽譜付きで聴かせてくれるもの。
めくるめくカプースチンワールドをご堪能あれ。このピアノ演奏はカプースチン氏ご自身によるものだろうと思う。 この曲は何と言っても、やはりご本人演奏のものがいちばん良いなあ、と思う。

日本には、中村天平(または、天平とも)というコンポーザーピアニストが世界を股にかけて活躍しておられるけれども、彼の音楽はカプースチン氏の影響も、とても色濃く感じられると思う。
カプースチン氏は、モリコーネ氏らと比べると、それほど有名ではなかったかも知れない。でも、実に影響力の強い作曲家でありプレーヤーであった。音楽の地平を切り開いてくれた音楽創造者のひとりであったのだ。合掌…。

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天平氏は、高校中退からガテン系の職業を経て、音楽専門学校と芸術大学を卒業し、コンポーザーピアニストになったという、一風変わった経歴の音楽家です。そして、既成の概念に全く囚われていないような自由な作風と演奏スタイルの音楽をピアノ一台で生み出し続けています。現在は、ニューヨークを拠点にして「旅人ピアニスト中村天平の世界放浪記」というチャンネルを持つYouTuberでもあります。(下にご紹介したアルバムの試聴動画は、こちら

天平『火の鳥 vol.1』
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